「一杯のモヒンガー」がミャンマー語教材に! 脚本を対訳で出版

日緬共同制作の短編コメディ映画「一杯のモヒンガー」の脚本が10月1日、ミャンマー語・日本語の学習用教材として出版されることになりましたので、お知らせいたします。脚本をミャンマー語と日本語で見開きの形で表記したものです。ミャンマー語を学習する日本人は映画のミャンマー語会話を聞きながら、ミャンマー語表記と日本語訳を参考にすることができます。日本語を学ぶミャンマー人は、日本語とミャンマー語を見比べながら学習することができます。

今回発売するのは「ミャンマー語日本語 対訳! 一杯のモヒンガー」で、主にミャンマーと日本に向けて販売します。ヤンゴンでは土産物店や日本料理店などで販売します。日本向けには10月中旬以降、電子書籍のKindleと、アマゾンのオンデマンド印刷で販売します。書籍付属のDVD(ミャンマー国内)や、視聴コードなどを利用して、映画を観ることができます。

一杯のモヒンガーは、2017年にミャンマーで撮影した約28分間の短編コメディです。若いモヒンガー職人が父の敵討ちのため、ミャンマーのモヒンガー界を支配する悪の組織に戦いを挑むストーリーです。ミャンマー人俳優のみで構成し、新人のネイウーラインが主演しました。監督は北角裕樹(東京都出身)、共同監督がアウントゥレイン、脚本は平田悠子(東京都出身)、プロデューサーは新町智哉(兵庫県出身)が務めました。

この映画はミャンマーや日本をはじめ、世界各国の映画祭で高い評価を受けています。ニューヨーク映画賞、米国のインディー・ショート・フェスト、英国のフリックス映画祭、インドのラージュドール国際アートハウス映画祭で入賞したほか、米国のインターナショナル・インディペンデント映画賞では脚本部門の銅賞を獲得し、日米英印ブータンの映画祭などで13の賞を受賞しています。また、ミャンマーのワッタン映画祭、日本の新人監督映画祭、スペインのマドリード国際映画祭にもノミネートされています。

今回の教材化プロジェクトは、ミャンマーの文化と言語を多くの人に楽しく知ってもらうことを目的としています。著者で脚本家の平田悠子は「ミャンマー語の教材はまだまだ数が少ないと聞いてる。映画を楽しみつつミャンマーの文化や言葉に触れてほしい」と話しています。また、同映画監督の北角裕樹は「ミャンマー語の会話に日本語字幕がついている作品はほとんど例がないということから、思い切って教材化した。単純作業になりがちな語学の学習を楽しんでもらえれば」とコメントしています。